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宮田『中東イスラーム民族史』 / Searle *Mind, Language and Society*(『心・言語・社会』)

中東の三民族の起こりから中東諸国ナショナリズムの形成に至る系譜を辿る。流し読みしただけ。

  • Searle, J. Mind, Language and Society: Philosophy in the Real World. Basic Books. 1999.

原書を参照しつつ、基本的に片岡宏仁さんによる私家訳で読んだ。最初に外在的実在論を簡単に擁護し、続いて意識と志向性に関する自然主義の擁護、社会的・制度的現実の基礎の説明、そして最後に言語行為論を簡潔にさらっている。

いろいろ重要な区別が立てられていて勉強になる。基本的に(日常における)常識に基づいて議論を進めるスタイルも健全な感じがする。とはいえ引っ掛かりがないわけではもちろんなくて、例えば、意識が存在論的に主観的だが認識論的には客観的だ、というのはどういうことかよく分からないし、そうしたものが存在論的に客観的なものと因果関係を持ちうるというのもいまいち想像できない。

志向的因果についても、実体的に説明しながら決定論を否認するあたりは同様のもやもや感がある。また内在的 / 派生的 /「かのように」の――志向性の各々を区別するのはよいとしても、派生的志向性を本当に派生的としてよいのか、それはどう派生的なのか、というのは当然気になる。"meaning is a form of derived intentionality" (p.140) とか古典的な言語哲学に慣れていると結構戸惑うし論争的に聞こえる。

制度的現実についての分析は結構面白かった。count as による説明自体はそんなに目新しくないにしても志向性概念と組み合わせていろいろと説明できるのは良いと思うし、collective intentionality という考えも納得できる。

Mind, Language And Society: Philosophy In The Real World (Masterminds)

Mind, Language And Society: Philosophy In The Real World (Masterminds)