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大戸千之『歴史と事実』

1章ではヘロドトス以前のギリシアにおける歴史叙述の萌芽が概観される。2-4章は、ヘロドトス、トゥキュディデス、ポリュビオスの歴史叙述を、古典学の成果を踏まえつつ近代的歴史理論の観点から検討する。また5章では、関連して、「ギリシア人の循環史観」というアウグスティヌスに遡る教説が根拠薄弱であることが指摘される。6章と終章では歴史叙述とフィクションの相違点・共通点が論じられる。

斜め読みなので迂闊なことは書けないが、ギリシアの主要な史家の叙法や立ち位置等々について学ぶところが多い。もちろん基本的には方法論的な話に留まる。巻末の文献案内が豊富。

歴史と事実―ポストモダンの歴史学批判をこえて (学術選書)

歴史と事実―ポストモダンの歴史学批判をこえて (学術選書)